3回目の今日は、SEO対策の効果測定と継続的な改善方法について、沖縄の中小企業・小規模事業者の皆さまにお伝えします。
前回までの記事は下記からチェックしてくださいね。
SEO効果の測定方法
SEO対策を行った後は、その効果を正しく測定することがとても重要になります。
沖縄の企業向けに、効果測定の主な方法をご紹介します。
- Google Analyticsの活用
- Google Search Consoleの利用
- キーワードランキングのチェック
- コンバージョン率の測定
Google Analytics GA-4の活用
Google Analyticsは、ホームページを詳細に分析できる無料のツールです。このツールを使うことで、以下のような重要な情報を得ることができます。
ウェブサイトへの訪問者数の推移を確認できます。SEO対策を行った後、訪問者数が増加しているかどうかを簡単にチェックできます。
例えば、沖縄の伝統工芸品を販売しているサイトであれば、「琉球ガラス」や「紅型」といったキーワードでの検索からの訪問者が増えているかを確認できます。
次に、ユーザーの行動を分析することができます。どのページが人気があるのか、ユーザーがサイト内をどのように移動しているのかを知ることができます。例えば、沖縄の観光スポットを紹介しているページがあれば、「美ら海水族館」や「首里城」といった特定のスポットに関するページの閲覧数や滞在時間を確認できます。
さらに、ユーザーの属性(年齢、性別、地域など)や、どのデバイス(PC、スマートフォン、タブレットなど)からアクセスしているかといった情報も得られます。
沖縄への観光客をターゲットにしている場合、どの地域からのアクセスが多いかを知ることで、効果的なマーケティング戦略を立てることができます。
Google Search Consoleの利用
Google Search Consoleは、Googleの検索結果におけるあなたのウェブサイトのパフォーマンスを確認できるツールです。このツールを使うことで、次のような情報を得ることができます。
まず、検索クエリレポートを確認することができます。ユーザーがどのような検索キーワードを使ってあなたのサイトにたどり着いたのかがわかります。例えば、沖縄の民宿を経営している場合、「沖縄 格安宿泊」や「沖縄 家族向け宿」といったキーワードでの検索順位や表示回数、クリック数を確認できます。
次に、インデックスカバレッジレポートを見ることで、Googleがあなたのサイトのページをどれだけインデックスしているかを確認できます。例えば、沖縄の各地域の観光情報を提供しているサイトであれば、那覇市、石垣市、宮古島市などの各ページがきちんとインデックスされているかを確認できます。
さらに、モバイルユーザビリティレポートを確認することで、スマートフォンでの表示に問題がないかをチェックできます。沖縄を訪れる観光客の多くがスマートフォンで情報を検索することを考えると、このチェックは非常に重要です。
キーワードランキングのチェック
特定のキーワードでの検索結果順位を定期的にチェックすることも、SEO効果を測定する上で重要です。例えば、「沖縄 ダイビング」「沖縄 カフェ」「沖縄 レンタカー」といった、あなたのビジネスに関連するキーワードでの順位変動を追跡します。
このチェックには、専門のツールを使用するのが効果的です。しかし、小規模なビジネスの場合は、シークレットモードでGoogleで検索し、自分のサイトがどの位置に表示されるかを手動で確認する方法でも十分です。
ただし、検索結果は地域やユーザーの検索履歴によって変わることがあるため、完全に正確な順位を把握することは難しい点に注意が必要です。それでも、大まかな傾向を把握する上では有効な方法です。
コンバージョン率の測定
最終的に重要なのは、SEO対策によってビジネスにどれだけの成果がもたらされたかです。これを測るのがコンバージョン率です。
コンバージョンとは、ウェブサイト訪問者が、あなたの望む行動(商品購入、予約、問い合わせなど)を取ることを指します。例えば、沖縄の特産品を販売しているECサイトであれば商品の購入、沖縄のホテルであれば宿泊予約、沖縄のアクティビティ提供業者であれば体験プランの申し込みなどが該当します。
コンバージョン率は、(コンバージョン数 ÷ サイト訪問者数) × 100 で計算します。例えば、月間1000人の訪問者があり、そのうち20人が商品を購入した場合、コンバージョン率は2%となります。
Google Analyticsを使えば、このコンバージョン率を簡単に測定することができます。SEO対策を行う前後でコンバージョン率がどのように変化したかを確認することで、対策の効果を数字で把握することができます。
継続的な改善のためのアプローチ
SEO対策は一度行えば終わりというものではありません。検索エンジンのアルゴリズムは常に変化し、競合他社も対策を行っているため、継続的な改善が必要です。沖縄の中小企業の皆様に向けて、効果的な改善アプローチをご紹介します。
コンテンツの定期的な更新
検索エンジンは、定期的に更新されているウェブサイトを好む傾向があります。そのため、コンテンツを定期的に更新することが重要です。
例えば、沖縄の観光情報を提供しているサイトであれば、季節ごとのイベント情報や、新しくオープンしたお店の情報を追加していくことが考えられます。また、沖縄の伝統工芸品を販売しているサイトであれば、新商品の紹介や、職人へのインタビュー記事を定期的に掲載するのも良いでしょう。
ブログを開設し、沖縄の魅力や、あなたの商品・サービスに関連する情報を定期的に発信するのも効果的です。例えば、沖縄の食材を使った料理レシピや、沖縄の歴史や文化に関する豆知識など、ユーザーにとって価値のある情報を提供することで、サイトの信頼性と魅力を高めることができます。
キーワード戦略の見直し
時間の経過とともに、ユーザーの検索傾向は変化します。そのため、定期的にキーワード戦略を見直す必要があります。
Google Search Consoleやその他のSEOツールを使って、新しい検索トレンドやキーワードを発見し、それらを取り入れていきます。例えば、「沖縄 サステナブル観光」や「沖縄 エシカル消費」といった新しい概念に関連するキーワードが増えてきた場合、それらに対応したコンテンツを作成することが考えられます。
また、長尾キーワード(より具体的で長い検索フレーズ)にも注目しましょう。「沖縄 海水浴 子供向け ビーチ」や「沖縄 伝統工芸 体験 教室」といった具体的なキーワードを狙うことで、より意図の明確なユーザーを獲得できる可能性があります。
ユーザーエクスペリエンスの改善
Googleは、ユーザーエクスペリエンス(UX)を重視しています。そのため、定期的にサイトのUXを改善することが重要です。
サイトの表示速度の改善は、特に重要です。画像の最適化、不要なプラグインの削除、キャッシュの活用などで、サイトの読み込み速度を向上させることができます。例えば、沖縄の美しい風景写真を多用しているサイトであれば、画像のサイズを適切に調整し、遅延読み込み(Lazy Loading)を実装するなどの対策が考えられます。
また、モバイルフレンドリーなデザインも重要です。スマートフォンでの閲覧が快適になるよう、レスポンシブデザインを採用し、タップしやすいボタンサイズ、読みやすいフォントサイズを設定します。
さらに、サイト内の回遊性を高めることも大切です。関連記事へのリンクを適切に配置したり、カテゴリーやタグを効果的に活用したりすることで、ユーザーがサイト内で興味のあるコンテンツを見つけやすくします。
競合分析
競合他社のSEO戦略を分析し、そこから学ぶことも重要です。沖縄の同業他社のウェブサイトを定期的にチェックし、どのようなキーワードを使っているか、どのようなコンテンツを提供しているかを観察します。
ただし、単に真似をするのではなく、そこから着想を得て、自社の強みを活かした独自の戦略を立てることが大切です。例えば、競合が沖縄の観光スポットの情報を中心に提供しているのであれば、あなたは地元の人しか知らないような穴場スポットや、沖縄の文化体験に焦点を当てるなど、差別化を図ることができます。